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英蟯虫:1996:
Date 1996/X.
■希臘奇行■
大体!
季節外れのギリシャに滞在する連中というのにはまともな人間などいない。
処払いを命じられた奴隷かドケチなドイツ人(ブタゲルゲ)かリタイヤ組、もしくは不倫カップル。
(出会いを求めてやって来た変な人間も居たが・・)
それに村上春樹の様な職業の人。
5星のリゾートホテルに滞在しても特に何もやる事がない。
遺跡巡りは半日で飽和した。
レンタル・バイクで島を巡ってもなんだが楽しくない。
部屋に籠もってドストエフスキーの”罪と罰”を読んだりポスター・カラーでギリシャの島の絵を描いて過ごしたりした。
リゾート地に一人で行くにはそれなりの準備と心構えが必要である事を学んだのであった。
NX250を借りて島巡り:ノーヘルがつらくてサングラスを手配する。
なんとか遺跡:半日で飽きた。
遺跡と下町:あまり大差はない。ギリシャ人の先祖は凄かったようだが。
でもこんな猥雑な下町を歩くのは楽しい。
5星リゾートホテル
5星リゾートホテルの室内:結構室内はひんやりとしており麦酒よりもバーボンをチビリチビリやりながら
暖をとった。
ノルウェーの林:第5章からの抜粋
僕は季節外れのクレタ島のリゾート・ホテルで季節外れのエーゲ海を見たり、読みかけて放ったらかしにしていた新潮文庫の「罪と罰(下)を少し読んでは眠ったり、というのを繰り返した。ギリシャ、特にエーゲ海の島は決して一人で行く所では無い。出来れば髪が長くて、性事と食事が好きな好色な女性と二人きりで行くべきだ。
「似非耶蘇教徒に汚された車内の垢を落としに行った。
言語体系から来る無愛想なのか、無愛想だからそんな言語になったのか、
ホイテ・ニヒト
知能指数の低い人々による「ホイテ・ニヒト」攻撃。これが一番疲れる。
糞野郎共の夕べに
無力感、脱力感、浮遊感、
虚弱体質
口先だけの言葉遊び。
フィクション。
嘘、嘘、嘘、嘘ばっかり。
期待と失望、絶望と…
地球の果てには何がある? 答:おいらがいる、ある。
自己中心型内面指向の企業歌、作者:デブ
好きなものが激減してきた代わりに大嫌いなものが超激増してきた。
どいつも、こいつも、口先だけ。
言うはやすし、横山やすし。
南米に用がある。
そんなわけねぇだろ。
雨蛙、雨蛙、もう随分長い間見ていない。
子山羊を飼いたい。
小さな牧場で子山羊だけを飼いたい。
嗚呼、ドイツ人になりたい。
久々に一人旅がしたい。
行き先は何処だっていい。
どうせなら、海がいい。島がいい。
内陸の暗いのにはもう飽き飽きだ。
美味しい空気を吸いに行こう。
そうだギリシャに行ってこよう。
今度こそ何かがある筈だ。
一晩寝たら随分と
回復したけれど、まだ肉体が疲れている。
せっかくギリシャに行ってきたのに。先週の初めには泳いでいたのに、週末には
凍り付いている。疲れはこんな変化からも来ているのだろうか。
頭が回らない、何もかもろくな事しか思い浮かばないし、ろくな事しか起こらな
い。
ろくな事。ロクとはどんな意味だろうか。
寒い夜汽車に乗って何処かとてつも無く寒い所に行こう。
不貞の輩、不貞の輩、住所不定の輩、おめぇの事だよ。
それは単なる言葉遊びだろう。どいついもこいつも上面ばかりを繕って、どれも
これもその場限りのただの言葉遊びじゃねぇか。一度でも真剣に物事について考
えた事があるか?
未来じゃなくて今を大切に生きようと思ったけれど、今が一番楽しく無い。いつ
までこんな生活が続くのだろうか。ドイツなんて糞喰らえだ。「何もおもろーな
いね」状態だ。
まわりは罠でがんじがらめ、ひどく酸素が澱んでいる事務所にて
’95
秋 英蟯虫
【編集後記】
ギリシャに飛んだのが96年なのか95年なのか曖昧である。
まぁ今更どうでもいいことではあるが・・・。
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