秋、オヤジは独り旅に出る(但し時間限定!!)
幼い乳飲子を家に抱えていると日帰り旅もままならない。
まあそれはそれで仕方が無いのであるが、、。
そんな状況をわきまえ、今年は黄金週間以来オヤジは遠出を控えていた。
11月の連休もポッカリと予定が空いていたが、
相方からいきなり「一日バイク乗ることを許したる」と言う一言で躊躇無く独りで旅に出ることにした。
日中とは違い、早朝はガラ空きの新青梅街道を走り秩父へ。
秩父からは北へ向かう。
武州から上州への峠は数々あるが、この日はいつもの志賀坂峠を止め、初めて土坂峠を通ってみた。
(土坂トンネル 秩父側は未だ紅葉はほぼ皆無!!)
何もワザワザ紅葉を見に行っている訳では無いとオヤジは独りヒネクレル。
が、紅葉を期待している気持ちもまた何処かにある。
考えてみれば、結婚する直前の3年前、11月末の連休に秩父に独りで紅葉を見に行ったのが最後。
それから暫くは紅葉をシゲシゲと見る機会が無かった。
今年は冷夏と小春日和が続く暖秋で紅葉は期待できないか?
と思っていたが、、、、ここまで来れば流石にちらほら紅葉。
けど紅葉よりも道の良さに気分は高揚(オヤジのダジャレ満開なのだ)
(快晴の国道462)
上州には気持ちの良い峠が幾つもある。
向かっている塩之沢峠もその一つ。
国道から離れ、一車線の狭い山道を上って行く。
かつてオフ車で御荷母林道に通った頃も、TDMを購入した時も何時か来たこの道を通ってこの峠を越えた事がある。
そんな事を思い出しながら、あるコーナーを抜けた所、目の前が真っ赤に染まった、、。
(図らずも、この景色に暫し見とれる)
紅葉を後に峠を越える。あなたと〜越えたい〜♪♪塩之沢峠だ・・・
峠の北側の悪路を下りると下仁田の街であった。
この街はネギが有名で名産の蒟蒻を売る店がここそこにあって、、、、
そして総選挙の前とあって「政策皆無の小渕優子」のポスターが至るところに張られている、、、
と言う上州の典型的な田舎町だった。
常に「駅前」の基本として、上毛電鉄と言う典型的なローカル私鉄の終着駅にたたずむ。
それにしても今日は暑い!!
(下仁田駅前、午前9時半)
上信電鉄はその名の通り、上州から信州に行く予定で、、、、結局信州に辿りつけなかった鉄道だ。
山を越えられなかったと言う悲哀のこもった歴史があるようだが、、、、
今では一介のオヤジがバイクで簡単に国道254で信州側へ越える事ができる。
雲も無い晴天、左に八ヶ岳を望みながら進路を西へ。
国道のクルマの流れに乗って、佐久を過ぎ立科を過ぎると無意識の内にビーナスラインへ向けてRSを転がしていた。
和田峠をビーナスラインの中心とすれば、美ヶ原までのビーナスラインの北区間は余り通った事が無い。
地名を聞くだけなら美しいが、9年前に一度だけ走った記憶の中の美ヶ原は霧の中で何も見えなかった。
しかも当時は豪雨の中を心もとないオフタイヤでズルズル滑り恐怖を堪えながらひたすら諏訪を目指した記憶しかない。
何が何でもバイク!!だったあの時。若かったのだなと思う。
だが、今回の美ヶ原は快晴だった。
クネクネと森林限界の上を流して走る。
遠くに見えるのは浅間山だろうか、、、。
(快晴の空を撮ろうとしたワケだ(風車を撮ろうとしたワケでは無い))
(美ヶ原から西を望む。遠くに見える北アの山々は既に冠雪!!)
気付くと美ヶ原で丁度時間は正午であった。
感傷に浸っている場合ではない!!
子供をお風呂に入れる時間までには帰ると相方に約束をした事をすっかり忘れていた、、、。
「まあ走って行ってよネェ」と言う女神ラインの囁きに浮気しそうになりながら、「そうは行くか!!」とそそくさと下りて諏訪に向かう。
その後は温泉にも入らず、メシもそこそこに中央道の人になるオヤジであった。
まあまた走れる時が来れば走ってやるよ!待ってろよビーナスライン・・・
Data:2003/11/2 odo不明〜25384Km 約430Km